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SSI(手術部位感染)

みんなが気になるよくある質問。

患者さんがよく抱く気になる質問にお答えします。

Q1 何が原因で感染してしまうの?

何がきっかけで感染してしまうのでしょうか。発生する原因を教えてください。

原因には、「患者」「細菌」「医療者」の3つの要素が挙げられます。

SSIに限らず、一般に感染症と呼ばれるものは、病原体(※SSIの場合は細菌)の毒性の強さなどと、患者様の状態とのバランスによって発症します。そのため「持病がある」「栄養や免疫力が下がっている」といった、患者様自身の状態も影響してきます。

一般の感染症は「患者」と「細菌」が主たる原因ですが、SSIの場合は、さらに手術操作が加わるため、「医療者」も関係してきます。それがSSIの特殊性であり、感染対策を講じる際の重要なポイントにもなるのです。

Q2 SSIが引き起こす問題はなに?

SSIが起こったらどんな問題が生じるのか、心構えとして知っておきたいです。

治癒が遅くなることで、入院日数と医療コストが増えてしまい、最終的に患者様に負担をかけてしまうことがあります。

手術の内容によって差はありますが、入院日数は平均すると15~18日も延びてしまいます。入院期間が延びれば、医療コストも比例して増えることに。結果、患者様にとっての負担は増大してしまうのです。

また、「なかなか退院できない」「金銭的な負担が増してしまった」という事態に直面した患者様の精神的負担も、見逃すことはできません。こうしたさまざまな問題から患者様を守るためにも、今後のSSI対策に期待が寄せられています。

Q3 手術中のSSI対策は?

感染を防ぐために、手術中はどんなことに気をつけているのでしょうか?

手術中に行っているSSI対策の主なものを見てみましょう。

「手術中」の主な対策
過度なブラッシングはしない
創縁ドレープを用いる
手術用手袋は吻合終了時に交換する
縫合糸は絹糸を使用しない
ドレーンは必要時のみ。使用する際は閉鎖式ドレーンを使用し、早期撤去する
創閉鎖時器具を変える

例えば、手術部位の傷口の治癒を妨げるものに、縫合糸など体内に残す異物があります。縫合糸は体内では異物となり細菌の温床となり得るため、SSI対策として縫合糸の選択は極めて重要です。かつて縫合糸は絹糸が使われていましたが、最近では合成吸収糸が使われるようになったなど、医療材料の進歩も感染率低減に大きく役立っているのです。

Q4 ほかにもSSI対策は行われている?

手術中だけでなく、感染を防ぐために病院はいろいろ考えているのでしょうか。

病院では、「手術前」「手術中」「手術後」それぞれで、適切な取り組みを行っています。手術前と後で、どのようなことを行っているのか、具体的に見ていきましょう。

手術前
遠隔感染(手術を行う部位以外の感染)があったら、まずはその治療をし、感染が治るまで手術を延期したり、また、患者様の免疫力低下をできるだけおさえるために、外来の時点から禁煙をすすめることもあります。

「手術前」の主な対策
予定手術の前に遠隔感染がある場合は治療し、感染が治るまで手術を延期する
除毛は必要な場合のみ電気クリッパーを用い手術直前に行う
外来の時点で禁煙をすすめる
抗菌薬は手術対象臓器に関わりの深い病原菌に感受性を持つ薬剤を選択する。薬剤の有効血中濃度の推移を考慮して追加投与を行う。
清潔手術では手術当日のみ、その他の手術では3日間程度を投与の目安とする(BⅡ)。

手術後
「術後管理」もSSI対策には欠かせません。手術した傷口を保護するためのものを「ドレッシング材」というのですが、このドレッシング材を使うのにも細心の注意がはらわれています。

「手術後」の主な対策
血糖値コントロールは手術中から手術後48時間、200mg/dl以下とする
ドレッシング材は手術中から手術後までで、消毒薬は使用しない
手術時には手指衛生、手袋着用する
このようにSSI対策は、どこの病院でも積極的に対応しています。

しかし、このような対策にはコストが掛かるのも事実です。医療環境の厳しい中、患者様の利益を最大に考え、コストとその効果を検証しながら、各病院で出来ることを一つずつ取り組んいるというのが現状です。

ワンポイントアドバイス

最先端の医療技術が発達した現在も、各病院はSSI対策を率先して行っていますし、医療メーカーもまた、SSIゼロを目指して、さまざまな取り組みに挑んでいます。誰もが安心して手術が受けられる環境が、より強化されています。

こんな情報もSSI(手術部位感染)と関係性があります。

皮膚のしくみと、傷あとを目立ちにくくする治療法について解説しています。