“無意識の壁”を取り払い、自分の可能性について考える。
将来の夢というものが、不意に現実味を帯びて感じられるようになる。その最初の時期が、十代半ばを過ぎた頃ではないだろうか。想い描く未来の自分が、テレビで見てきたスーパースターから、次第に実社会で生きる姿に変わってきていることに気づく。たとえば、行きたいと思っている大学に入学できるか、など。
人は、成長するにつれ様々な人と出会い、社会と交わり、ルールや慣習を身につけていくうちに、「自分にできることはここまで」という無意識の壁に捕らわれてしまうことがある。女性の社会進出が大きくクローズアップされ、生き方や働き方の多様性に対する意識が高まる現在でも、そうした既成概念で可能性を制約されてしまうことは少なくない。
しかし、優れた人物ほど、自らの可能性を限定しない。未来を一つと決めず、やってみたいことにどんどんチャレンジする。たとえ性別による壁があっても、それを乗り越えようという意欲がある。そんな人物と、理系分野への進学を目指す女子学生たちとの出会いが実現した。